2020年3月18日(水)
国境を越えてビジネスが展開される現代、主張先が海外となることは十分に考えられます。通訳を挟まずに取引先と会話できれば仕事は円滑に進み、出世のチャンスも掴めるでしょう。ビジネス上での英語において重要なのはよく使う英語表現を把握しておくことです。英会話スクールに通えばそれらのフレーズを学べ、着実に英語力を身に付けられます。ここでは、海外出張の際に活用できるフレーズとそれの学び方をご紹介します。
ビジネスパーソンの限られた時間内で確実に英語を学ぶためには、まず効果的な勉強方法を把握しておくことが重要です。
商品・サービスを紹介する英語を覚える
海外出張は取引先に自社の商品やサービスなどを紹介するために行うケースが多いです。よって、自社製品やサービスの強みや特徴などについて英語で言えるようにしておくことが求められます。何をどのように紹介するかは決まっているため、事前に英文を作成しておくことが大切です。また、現地にてプレゼンを求められるケースも考えられます。複数人の前で慣れない英語でのプレゼンを行わなくてはならないため、人によっては極度に緊張してしまいます。それを防ぐためにも、出発前にプレゼンをシミュレーションしておくと良いでしょう。
想定できるシチュエーションで使う英語を覚える
ビジネスの場において起こり得るシチュエーションはおおよそ予想ができます。自己紹介を求められる、または取引先と会話する際は商品のコンセプトについて質問されるなどのシチュエーションが考えられるでしょう。そのため、想定されるシチュエーションに対応するフレーズを一通り覚えておけば心にも余裕ができます。また、空港での移動やホテルに滞在する際に使用する英語を把握しておくことも重要です。現地の入国審査官やホテルフロントマンと円滑に会話できれば余計なトラブルも避けられます。次の見出しにて紹介するフレーズを覚えておけば、海外出張にも十分に対応できます。
できるだけ英語のアウトプットをする
言語は何より使うことによって覚えていきます。知識として知っていたとしても使い慣れていなくては、いざというときに発音できない可能性があります。もし出発までにしっかりと英語を定着させたいなら、可能な限りアウトプットを行うことが重要です。たとえば暗記した英語のフレーズのスピーキング練習を行うと良いでしょう。また、英語が堪能な方と対話してみることも効果的です。事前に英会話を経験しておけば、本番のときもしっかりと話せるようになります。仕事が忙しくまとまった時間が取れないという方の場合、短期集中型の英会話スクールに通うことがおすすめです。
海外出張の際に使うフレーズや単語を出発前に覚えておけば、現地にて難なくコミュニケーションが取れるでしょう。ここではシチュエーション別に英語フレーズを紹介します。
空港
入国審査
審査官:Show me your passport, please.(パスポートを見せてください)
出張者:Yes, here you are.(どうぞ)
審査官:What’s the purpose of your visit?(入国の目的は何ですか?)
出張者:Business.(出張です)
審査官:How long are you going to stay?(滞在期間はどのくらいですか?)
出張者:One week.(1週間です)
審査官:Where are you going to stay?(どこに滞在予定ですか?)
出張者:At Queens Hotel in Colorado.(コロラドにあるクイーンズホテルに滞在予定です)
入国審査ではまずパスポートを店、その後に入国理由を尋ねられます。海外出張の場合は「Business.」と答えれば大丈夫です。その後に滞在期間と滞在予定地を尋ねられます。宿泊先のホテルとその所在地を簡単に答えましょう。もしホテルでなく知人の家へ泊まる場合でも、その旨を伝えれば審査をパスできます。いずれにせよどのように答えるかは決まっているので、事前に準備しておくことが重要です。
税関
審査官:Can you open your bag, please?(バッグを開けてもらえますか?)
出張者:Yes,sure.(もちろんです)
審査官:What is this?(これはなんでしょうか?)
出張者:It’s a sumple of product.(これは製品見本です)
税関では持ち物の中を簡単に確認される場合もあります。見慣れないものは説明を求められることもあるので、自分の所有物は英語で答えられるように準備しておきましょう。このとき英語が伝わるかどうかを不安がると、なにか後ろめたいものがあると誤解されるおそれがあります。自分に自信を持ち、丁寧に説明すれば大丈夫です。
ホテルへの移動
運転手:Where would you like to go?(行き先はどこですか)
出張者:I'd like to go to Queens Hotel(クイーンズホテルまでお願いします)
運転手:What's nearby?(近くにはなにがありますか?)
出張者:There is a clock tower nearby.(時計台があります)
運転手:What's nearby?(近くにはなにがありますか?)
運転手:Fare is four dollars.(運賃は4ドルです)
出張者:Here you are. That’s fine, keep the change.(どうぞ。お釣りはいりません)
空港からホテルへ移動するとき、多くの場合はタクシーを使うことになります。その際は運転手へ行き先をしっかりと伝えましょう。運転手が目的地を知らない場合に備えて、目印となるような建物や名所を調べておくことをおすすめします。なお、海外はチップ文化があることもあるので、お釣りを受け取らずに運転手へ渡すと喜ばれます。
ホテル
チェックイン
受付:May I have your name?(お名前をお願いします)
出張者:My name’s Ichiro Sato.(佐藤一郎です)
受付:OK. Can you show me your reservation information and passport?(承知しました。予約表とパスポートをご提示できますか?)
出張者:Please wait. Here you are.(少々お待ちください。どうぞ)
受付:How many days do you stay?(何日宿泊しますか)
出張者:Six days.(6日間です)
どのホテルでもはじめはチェックインをしなくてはなりません。まず名前を尋ねられるのではっきりと答えましょう。自己紹介は簡単に「I’m」でも構いません。確認できたら予約表とパスポートを求められるので、取り出しやすい場所にしまっておくとスムーズです。その後に何日間宿泊するかを尋ねられるので、希望の日数を伝えます。
問い合わせ
ホテルマン:What’s the matter?(どうかされましたか?)
出張者:Please call a taxi.(タクシーを呼んでほしいです)
出張者:How long it will take?(どれくらいかかりますか?)
ホテルマン:It takes ten minutes.(10分です)
ルームサービスやタクシーの呼び出しを部屋にある電話を使ってホテルマンに頼む際はどういったフレーズを話すかを事前に思い返しておくと安心できます。ホテルによってはタクシーが常に控えていることもあります。しかしそうでない場合に備え、利用する直前に言うのではなく時間に余裕をもってホテルマンへ伝えるとよいでしょう。
海外出張実務(挨拶、自己紹介)
名前、出身地
取引先:May I ask for your name?(お名前を伺ってもよろしいでしょうか)
出張者:My name is Ichiro Sato from AB.(私はAB社の佐藤一郎です)
取引先:Thank you for coming.(お越しくださりありがとうございます)
出張者:I’m glad to meet you.(お会いできて光栄です)
取引先の元へ着いたらまず自己紹介をします。その際に自分の名前だけでなく会社も伝えておくとスムーズです。大抵の場合、相手は自分のことを歓迎してくれます。それに合わせて自分も嬉しい気持ちを伝えれば心が通い合い、後の商談もうまくいくでしょう。海外出張に際しては、はじめの挨拶が非常に重要ですので、フレンドリーにいくことをおすすめします。
仕事内容
取引先:What is your charge?(あなたの担当はなんですか?)
出張者:I’m in charge of product development.(私は製品開発を担っています)
取引先:Do you have product samples?(製品サンプルはありますか?)
出張者:Sure.(もちろん)
社内での担当や仕事内容を尋ねられることがあります。伝える内容は決まっているので、これも出発前に備えておくことが賢明です。場合によっては資料にあたるものを求められますので、取り出しやすいように準備しておきましょう。商談においては物事をスムーズに進めていくことが重要です。手際よく話を進められれば相手の自分への評価も高まるでしょう。
会議
進行
取引先:We have everybody here.(全員揃いました)
出張者:Well, let’s get started.(では、はじめましょうか)
取引先:Please tell everyone the agenda.(皆へ議題を伝えてください)
出張者:The purpose of this meeting is to discuss the new product.(この会議では新製品について話し合います)
海外出張では会議に参加することもあります。その会議では自分が議題の中心となるため、積極的に加わっていきましょう。この段階にくると使用する英語も難しくなり、あまり馴染みがないものが増えてくるため、発音と意味をしっかりと把握しておくことが重要です。もし会議の最中にわからないことがあれば遠慮せずに尋ねましょう。
発言
取引先:Do you have any thoughts regarding deploying the product?(製品の導入についてどう思われますか?)
出張者:I think it ’s best.(最適だと思います)
取引先:How would you suggest that we solve this issue?(この問題をどう解決したらよろしいでしょうか?)
出張者:Our company will fully support you.(我が社が全面的にサポートします)
海外の会議においてはなによりも積極性が求められます。そのため、ただ聞いているのではなく発言していきましょう。この際、自分の意思は肯定か否定かをしっかりと伝えることが重要です。曖昧な返事では相手に誤解を与え、意図しない受け取り方をされてしまうおそれがあります。また、話す際も声が小さくならないよう注意が必要です。
商談
商品
取引先:What kind of product is this?(これはどういった製品でしょうか)
出張者:This is our latest model.(これは最新モデルです)
取引先:What are the features of this product?(この製品の特徴を教えてくれますか)
出張者:Sure. It’s made of tempered glass.(もちろんです。これは強化ガラスで作られています)
海外出張では会議に参加することもあります。その会議では自分が議題の中心となるため、積極的に加わっていきましょう。この段階にくると使用する英語も難しくなり、あまり馴染みがないものが増えてくるため、発音と意味をしっかりと把握しておくことが重要です。もし会議の最中にわからないことがあれば遠慮せずに尋ねましょう。
サービスの紹介
交渉
取引先:That’s expensive. Could you lower the price?(価格が高いです。もう少しお安くできないでしょうか)
出張者:Could you let me check with my boss about this?(上司に確認を取らせてください)
取引先:How about these terms?(この条件ならどうですか)
出張者:I think that would be acceptable. (それなら受け入れます)
場合によっては取引先と交渉しなくてはならなくなります。たとえば値引きを願い出たり、あるいは条件を緩くすることを求めてきたりします。どの程度までなら相手の申し出を受け入れるかだけでなく、その際の表現方法を控えておきましょう。想定していない交渉内容の場合はその場で判断せず、社内に持ち帰ることを伝えるのも手段の一つです。いずれにせよ、英語でしっかりと伝える必要があります。
単語が正しかったとしても言葉が相手に伝わるとは限りません。海外出張で英語を話す際には押さえておくべきポイントがいくつかあります。
ビジネス英語と日常英会話を使い分ける
日本語と同じように、英語も日常会話とビジネス会話では使用する表現が異なります。ビジネスの場ではカジュアルな表現を使用しないよう気を付けなくてはなりません。カジュアルな表現を使わないようにするためには、日常英会話をビジネスシーンではどのように言い換えるかを覚えておくことが効果的です。たとえば「なるほど」と相手へ伝える際、日常英会話では「Make sense.」ですが、ビジネス英語ですと「That explains it.」となります。日常英会話とビジネス英会話の二つをセットで覚えれば、どちらのシーンでも適切なフレーズが使えるようになるため大変便利です。
大きな声ではっきりと話す
単語や発音が合っていたとしても、声が小さくて相手に伝わらないということもあります。特に日本人はあまり口を開けずに会話しがちなので、意識して大きく開いていくと良いでしょうまた、自分の英語に自信がなく、相手へしっかりと伝わるかどうか不安に感じているいると、どうしても声が小さくなってしまいます。出発前に勉強した内容へ自信を持ち、ハキハキと話すことが何よりも重要です。
曖昧な返事をしない
ミーティングや商談の場で曖昧な返事をしてしまうと、意図しない内容で相手に受け取られるおそれがあります。それを防ぐためには肯定か否定で自分の意思をしっかり伝えることが求められます。もし相手の発言内容がわからないなら、恥ずかしがらずに確認しましょう。毅然と聞き返せば相手も再度、よりわかりやすく言ってくれます。また、自信がなさそうな印象を相手に与えてしまうことも避けなければなりません。「I think~」という表現は多用すると自信なさげに見えてしまうので、使う回数は絞るほうが賢明です。なお、即答できない内容に関してはその場の判断で答えず、社内で検討のうえで追って返事すると伝えましょう。
現地に着いてから問題なく英語で会話するためには、出発前にフレーズを確認しておくことが効果的です。しかし、知識として知っていたとしても現地にてそれを言えなくてはなりません。海外での会話において最も重要なことは、自分に自信を持つことです。心を開き、ハキハキと不安がらずに話せば相手も意図を汲み取ってくれます。どうしても自信を持てないという方は、英会話スクールに通って講師と会話すると良いでしょう。