2020年3月18日(水)
英語がペラペラにしゃべれるようになりたい、というのはほとんどの日本人が抱く憧れでしょう。しかしながら、英会話をマスターするためにはそれなりの労力と時間、そして費用が掛かります。
一番英語をマスターしやすいのは留学ですが、期間も半年程かかってしまったり、そのための費用は膨大なものになるでしょう。英会話教室であれば比較的安価ですが、レッスンに行くための時間すら取れないという人も少なくありません。そこで今回は英会話初心者が独学でも取り組め、英会話が上達できるような勉強法を紹介します。
何を始めるにせよ準備を怠ってはいけません。準備をしっかりと行っておけば、上達はスムーズになります。
目標を設定する
人間は最初に目標を明確に設定することで努力へのモチベーションが上がりやすくなる生き物です。逆にいえば目標のない努力は常に失敗に終わります。途中までうまく努力していても、あるときなぜこんなことをやっているのだろう、と考えると人間は意欲を失ってしまうのです。それゆえ、しっかりと目標を立てておくことは欠かせません。あなたが英語を学ぶにあたって目標にすることは何でしょうか。
英検の資格を取ることやTOEICの高得点を取ること、外国人と英語で会議ができるようになること、そして外国人の友達と遠慮ない会話ができるようになることなどさまざまな目標が考えられるでしょう。目標を明確にすることで、効率的に勉強を進めることができるのです。
もし英検やTOEICが目標であれば、ネイティブスピーカーと話すよりも教材を活用したほうが効率的でしょう。また、ビジネスシーンで話せるようになりたければ、日常会話ももちろんですが、ビジネスでよく使われるフレーズなどを覚えれば、よりスムーズに上達できます。
ロードマップを作成する
明確に目標を立てることができたら、次はロードマップを作ることが欠かせません。目標を立て、達成に向けて幾ら意識をしても人間はすぐにそこにたどり着けるわけではないのです。
たとえば東京から大阪に行くとして、どういう道のりをたどれば良いのか、名古屋を経由するのか、それとも岐阜を経由するのか、といった具合にプロセスを作らないといけません。また、最終的な目標へたどり着くためには、要所のポイントをおさえていくことも重要です。最終的な目標が大きければ大きいほど、果てしなく感じてしまうものです。
そうなると、モチベーションが下がってしまい、途中で挫折することにつながりかねません。そのため、小目標を随時設定して達成していくことによりモチベーションを保つことができるのです。
目標を外国人の友達と日常会話ができるようになること、としたとしましょう。その場合、まずは英会話でよく使われるフレーズを覚えるという小目標を立てます。それを達成したら、今度は拙くても良いので、身近な人と少し話せるように目標を設定するのです。それが達成できれば、次に実践で試します。このように、少しずつステップアップするために細かい目標を設定することが大切です。
リスニング力は独学をするうえで障壁になりやすいスキルです。どうやったらネイティブ並みに英語を聞けるようになるのでしょうか?
読解力を付ける
まずは基本的な文法、そして語彙力を高めるための専用テキストや英単語帳の暗記からスタートするようにしましょう。もっとも、テキストだけをめくっているだけでは意味がありません。基礎をおさえるためには、あわせて問題をしっかり解くようにしましょう。問題を解くトレーニングを重ねていく中で、人はこれまで学んできた記憶を引っ張り出してきます。この思い出す過程こそが英語を頭に定着するうえで欠かせないのです。また、テキストのレベルも背伸びせずに中学英語くらいからスタートするようにしましょう。中学レベルのテキストは図解や例文、そして解説などが丁寧なので、専門的なテキストよりもわかりやすく勉強を進めることができます。
そのほか、ペーパーバックやニュースを読むのもおすすめです。日本で作られたテキストは日本人が作ったものであるため、時にぎこちない英文が混じっていることがあります。その点、ペーパーバックやニュースペーパーで使われている英文は現地の感覚で書かれた活きた英文です。こうした英文をたくさん読むことで読解力は養われていきます。
耳を鍛える
読解力を鍛えた後は、いよいよリスニング力を鍛えていきましょう。かつてリスニング力を鍛えるためには、ラジオ講座の英語を聞いたり、市販されているCDを買って聞いたりするという方法しかありませんでした。もちろんそうした方法は今でも有効であることは間違いありません。しかし、今となっては英会話には欠かせないフレーズを集めたアプリやWeb上で見られる動画など、勉強方法には事欠きません。それらをフル活用すると、常に英語を聞き続けているような環境を作ることができるのです。
できれば暇なときは常に英語に触れるようにしていましょう。そうすることで、この単語のアクセントはこうだ、このフレーズはこういうリズムで発音するのだ、という感覚も合わせて身に付いていきます。もっとも、ただ英語の音声をインプットし続けていれば英語が聞き取れるというものでもありません。ここでもやはり問題を解くというプロセスが欠かせないのです。このプロセスを飛ばしてしまうと、発音などを間違えて覚えてしまいかねません。教材はWeb上にて無料で聞けるものでもかまいませんが、問題集はしっかりと市販されているものを買うようにしましょう。
最後のステップとして挙げられるのがスピーキング力です。ネイティブ並みに話せるようになるための勉強方法を教えていきます。
英語を声に出す習慣をつける
英語を話せるようになるためには、英語を話す練習を継続的にし続けなければなりません。もっとも、ただ音読するだけではなく、効果的な練習法を取り入れることが大切です。英語の練習法として英会話講師はしばしば3つのスピーキング法を推奨します。
一つがリピーティングで、これはまず音声を流し、その後でテキストを見ながらスピーキングを行っていく方法です。基本的には一つのパラグラフを丸ごとリピーティングするほうが良いです。ただ、人によってはここのフレーズの発音が少々不安だ、というつまずきに出くわすこともあるので、その際は音声をストップし該当の箇所を重点的にスピーキングしていきましょう。
二つ目はオーバーラッピングで、リピーティングに比べれば難易度の高い練習法です。この方法では音声を流すのと同時にスピーキングを行っていきます。この際テキストは見ても問題ありません。ただ、音声のスピードに自分の声がついていけないということが頻繁に起こるでしょう。
最後のシャドーイングは、スピーキングの中で最も難しい練習法です。この練習法では一切テキストは見てはいけません。まず音声を流し、一つの単語が聞き取れたらすぐに復唱し、その後の単語が聞き取れたらさらに復唱し、といったことを繰り返していくスピーキング方法です。あたかも流される英文を影のように追いかけていくので、シャドーイングという名前が付けられました。間違いなく初心者のうちはできない練習でしょう。
ただ、スピーキング力を高めていくにはこれ以上ない方法なので、ある程度英語に慣れてきたら練習に取り入れていくべきです。シャドーイングの教材としては、英語字幕のある映画、海外ドラマ、またディズニーの字幕映画も活用できるでしょう。
英語でコミュニケーションを取る
読解力、リスニング力、スピーキング力、これらがすべて身に付いたと思ったらいざ実践です。これまでインプットしてきた英語を、英語圏に住む人に向けてアウトプットしていきましょう。この過程がなければ、自分の実力を知ることはできません。もっとも、留学するのはハードルが高い、という人もいるでしょう。
その際は、長めに休みを取ったうえで短期集中型の英会話スクールに行くことをおすすめします。身近に英会話スクールがない場合は、オンラインでも英会話レッスンを受けることは可能です。そのほか、最近では日本に外国人が住むことも増えました。それに合わせて英語圏に住む人々が交流を深めるカフェなども作られています。もちろんここは日本人が行っても大丈夫ですので、積極的に参加するようにしましょう。もしうまく話せなかったとしても問題ありません。というのも、失敗することによって今の自分にはこれが足りない、という課題が見つかるのです。たとえば相手の英語が聞き取れなかった、という際は改めてリスニングに取り組んでいくと良いでしょう。
学習方法として独学形式を選ぶと、自宅で勉強するほうが多くなって外に出ることが少なくなります。だからこそ外国人の人と話す機会を増やすことが欠かせません。毎日継続して、さまざまな英語学習方法にチャレンジすることで、理解度・英語力はより一層高まるチャンスに恵まれます。自分の英語に自信がないから、と言い訳せず勇気をもって誰かに話しかけていくようにしましょう。