2020年3月6日(金)
今日の社会はグローバル社会とされています。国内に海外企業が進出し、国内企業が海外に販路を拡大することが珍しくありません。そうした状況で求められるスキルは、なんといっても英語力です。外国のビジネスパーソンとの仕事には、英会話力を鍛えなければいけません。英会話を始めたいと思っているけれど、何をしたらよいかわからない方は多いのではないでしょうか。今回は最適な英会話の練習法について伝授していきます。
英会話を練習するといっても、やみくもにやってはいけません。では、効果的な練習法とはなんなのでしょうか。
耳を鍛える
まずはリスニング力を強化しなくてはいけません。仮に英語を話せるようになったとしても、相手が何をいっているかを理解できなければ会話は成り立ちません。とはいえ、一口に耳を鍛えるといっても英語の教材であればなんでもよいわけではありません。効果的な勉強法を選択せねばなりません。
たとえば、BBCやCNNといったニュースでは、日本人では簡単にはわからない英語や英文法がしばしば使われます。こうした英語は聞き取る以前に理解ができないので、まずはレベルを下げましょう。ネットでYoutubeの海外動画を検索してみるのも良いかもしれません。書き起こされたテキストを黙読で理解できる程度の音声を聞き始めることからスタートするべきです。
テキストを見ないでも英語が聞き取れるようになったら、続いてはディクテーションを行いましょう。ディクテーションとは話された言葉を書き起こしていく作業です。書き起こした言葉がスクリプトと対応しているかを確かめることで、自分のリスニング力が付いているかを確認できます。
口に出して訓練する
音声を聞くだけでなく、あわせて声に出すことも有効です。その音声がどう発音されているかを身をもって体験することで、より聞き取り能力もアップします。まずはリピーティングで、話された音声を復唱しましょう。話されているフレーズがわかったら、続いてオーバーラッピングに入ります。テキストを見ながら音声と同時に声を出すようにしましょう。最後にシャドーイングで、これは音声を輪唱するように追いかけていく復唱方法です。この単語が来たら次はこの単語だ、と予測することで英語の理解力を高めていきます。
語彙力を高める
リスニング力を高めるには語彙力も欠かせません。仮に音声が聞き取れたとしても、この英単語はどういう意味だっけ、となってしまっては内容が理解できません。そこでフレーズと一緒に英単語を覚えていく暗記方法がおすすめです。その単語がどういう場面で使われるかを理解することで、読解スピードも速まっていきます。
実践で力をつける
リスニング力と発音力に自信が付いてきたら、実践に移りましょう。英語はインプットするだけでは、いつまで経っても身に付きません。インプットした知識を自ら外国人に質問をするなどアウトプットすることで、英語力は体に刷り込まれていきます。英会話スクールや外国人が集まるカフェで、実際にどういう英語が使われているかを体感してみましょう。そういった場が近くにない方は、オンライン英会話などのレッスンを利用し、自宅で実践する機会を設けるのもおすすめです。無料アプリでも最近はそういった機会は得られます。仮にうまく話せなくても気に病む必要はありません。それによって自分の実力が確認できるので、どういう練習をしたらよいのか明確になります。
英語を勉強し続けても素直にステップアップできるわけではありません。スランプに陥った場合にはどうしたらよいのでしょうか。
英語学習の成果を実感できないとき
英会話を勉強しているけれどなかなか話せない、いざ外国人を相手にすると言葉に詰まってしまうといった経験は英語学習者の誰にも起こり得ます。また、英会話は点数を基準にするテストと比べて成長を実感しづらいものです。
もし成果が上がっているように思えないときは、テキストを見直してみるのもよいでしょう。自分のレベルより高いテキストを使っていたら、いつまで経っても確実な力は身に付きません。もちろん長期的に英語を話せるようになるには、レベルの高いテキストはどこかで学ばなければいけません。とはいえ、まずは短期的に基礎を固めるほうが重要です。
何より、基礎を着実に固めていくことは、一つひとつステップアップしている実感ができます。一度学習計画を見直したうえで、新しい気分で学習を進めていきましょう。
聞き取れないとき
通常、段階的に勉強していけば新しい体験に出会っても経験を活かしてうまく対応していくものです。しかし、長期間勉強しているのに新しい例文音声に出会うたびに聞き取れない、という経験をしている方は少なくないでしょう。そういった場合は、聞き取り方に問題があるかもしれません。
というのは、何人かの人は英語を日本語に直しながらリスニングをしている可能性があります。英語と日本語の構造は異なるのでその方法は非効率的です。英語は文を頭から素直に受け取っていかなければ理解できません。
この癖を直すにはスラッシュリーディングがおすすめです。区切りごとに文を訳していくスラッシュリーディングによって、英語ならではの感覚を養うことができます。
そのほか、英文の音声を遅くしてみることをおすすめします。ネイティブの発音は速いので、勉強を始めた段階ではなかなか聞き取れません。最近では音声のスピードを調整できるアプリも配信されているので、有効に使っていきましょう。
知識はあるけど話せないとき
勉強をしっかり行っているのにいざ外国人と面と向かうとなかなか話せない人は多いでしょう。そういう方はスピーキングの実践が足りていません。リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイングといった基礎となるスピーキングを重点的に練習することです。
また、もし間違った英語を話していたらどうしよう、と臆病になっている可能性も考えられます。そういうときは間違いをある程度許してくれる英会話スクールに通って実践時間を増やしましょう。そのほか、最近ではAIを使って会話の練習を行えるアプリが使用できます。
徹底的に何かを学習していくには短期集中が効果的です。ここからは短期集中型の学習コースを紹介していきましょう。
英語漬けの環境
英語を手っ取り早く習得するにはネイティブの感覚を学べる留学がベストですが、中にはそういう時間がない、という方もいらっしゃるでしょう。そこで短期集中型の合宿がおすすめです。5日間のコースや1週間、13日間のコースがあり、社会人でも休暇を使えば十分参加できるでしょう。この合宿の特徴は日本語を使ってはならないことです。
すべて英語で会話をしなければならず、間違った表現を使ったら厳しい指導が待っていることもあります。スパルタともいえる方法ですが、とにかく英語がしゃべりたい方には最適のコースといえます。
伝統ある英語指導のノウハウ
この短期合宿はつい最近に始まったものではありません。1982年から行われており、多くの留学者も輩出し実績は十分です。もちろん講師もネイティブスピーカーが担当するので、本場ならではの感覚が身に付きます。これまでの知識が通用するかを試したい方におすすめです。
実践的なコミュニケーションスキルを養成
このコースではあらゆるニーズに対応できるようにカリキュラムが設計されています。外国に留学して友人を多く作りたい方には日常会話のスキルが身に付くよう指導を行い、ビジネスで英語を活かしたい方にはビジネスシーンを想定した会話を多く盛り込みます。どうしたら英語で自分の主張を行えるか、プレゼンを行うにあたっては、どういう英語を使えばよいのか、といったサポートも怠りません。徹底的にコミュニケーションを重視した指導を行っていくので、実践力が身に付くのです。
英会話力とは相手がいなければ確認できません。もちろん独学でしっかりと基礎を固めていくのも重要です。しかしながら、どこまで基礎が固まっているか、ということは誰かに英語で話しかけなければいけません。英会話教室の講師や身近にいる外国人に向けて英語で話しかけることを恐れないようにしましょう。