2020年2月27日(木)
英会話を習得するには、英語を覚えるしかないのは事実です。ただ、どのようにして覚えるかによって上達のスピードは大きく変わりますので、勉強するならいかにして効率よく学ぶかを考えるべきでしょう。英会話ができない、自信がないと感じる人は、英語の「勉強」か、英語を「使う練習」か、いずれかが不足している状態といえます。言語を身につけるためには知識だけでなく練習も必要であり、これが独学でなかなか英会話力を養えない理由でもあります。ここでは英会話を効率的に上達させる勉強法をご紹介します。
英会話を身につけるために必要なのは、継続した練習です。効果的な練習方法とそのポイントについて解説します。
少しずつでも毎日行う
英語学習に必要なのは、勉強を継続することです。これはどの言語でもいえることですが、継続して使い続けることで、本当に身についたと実感できるような効果を得ることができます。
基本は毎日の習慣にすることで、1日に10~30分でも毎日必ず学習時間を設けるようにしましょう。ストレスになるような勉強法では長続きしにくいため、自分が英語に感じた興味を維持できるよう、負担なく続けられる勉強法を選ぶことも大切です。
独学でも可能ですが、教材のレベルが今の自分に合っていないと続けることは困難です。大前提として教材のテーマに興味を持てることも大切ですが、自分の実力に見合うレベルで興味が湧く教材を見つけることが重要なポイントといえるでしょう。
4技能をバランス良く伸ばす
語学を操るには4つの技能があります。それは「読む」「聞く」「話す」「書く」という4技能であり、これらすべてをバランスよく伸ばすことがとても重要です。とくに、英会話の習得には「話す」技能がとても大切になりますが、これだけは会話する相手が必要です。日本人は義務教育で英語を学んでいるにも関わらず英会話力が上達しない理由は、話すレッスンが極端に少ないからといえるでしょう。
英語を身につけるコツは、インプットとアウトプットのバランスを重視することです。教材を活用した勉強法は独学でも十分可能ですが、インプットの時間が多くなり、アウトプットの時間が少なくなりがちです。
もちろん、リーディングしたり英単語帳で暗記したりする学習もとても大切ですが、やはり頭に入れた分は意識的にスピーキングすることで外に出す必要があります。自分から出た英語を目や耳で客観的に捉える練習も必要ですので、話したり英作文を行ったりすることでアウトプットをするように心がけましょう。
それでは前述したベースを踏まえて、英会話を上達させる勉強法について解説します。ステップ1は、英語の基礎力を身につけるための学習法です。
基礎英文法
英文法の基礎を学ぶためには、中学レベルの英文法をもう一度習得するのが一番の近道です。話すだけなら文法は関係ないと考えるのは誤りで、やはり基礎はしっかり身につけておく必要があります。とくに、仕事などでビジネス英語を必要とする場合、そのやり取りのほとんどはメールです。英文メールの作成はもちろん英作文ですので、ビジネスの相手に要件を簡潔にわかりやすくお伝えするためには文法は必須と考えましょう。
英単語
英語の日常会話に必要とされる単語数は、約2,000語といわれています。つまり、2,000の言葉を習得することで自由に英語を操れるようになるということ。勉強の方法は、昔ながらの英単語帳の利用やスマートフォンなどの学習アプリを使うのがおすすめで、時間のあるときにいつでも繰り返し復習できる環境を整えるとよいでしょう。
また、単語を単体で暗記するだけでなく、フレーズを通じて意味を理解することも大切です。例文の中に出てくる単語とそのフレーズに何度も触れることで、頭で変換しなくても自然に意味を理解し、同時に単語も記憶しやすくなります。日本語でもそうですが、英語にも決まった表現がありますので、最初は簡単なフレーズから始めてみましょう。
そして多義語に注意して覚えるのもコツです。多義語というのはひとつで複数の意味を持つ言葉で、それぞれはまったく異なる意味を持っているという特徴があります。例えば「book」と聞くと日本人は「本・書籍」としかイメージしない場合が多いですが、動詞として使うと「予約する」という意味になります。「fire」は「火」でもありますが、「クビにする」という意味があり、「train」は「列車」でもあり、「訓練する」という意味でもあります。このように、日本人が見慣れた単語にもまったく別の意味があることがポイントです。こうした多義語も単語単体ではなく、フレーズや例文を覚えておくことで意味を理解するスピードが速まるでしょう。
英会話上達のステップ2はリスニング力のトレーニングです。リスニングはTOEICなどでも大きなパーセンテージを占めますので、しっかり身につける方法を解説します。
ディクテーション
ディクテーションというのは、耳で聞いた英語の音声を一字一句書き取る勉強法です。リスニング力を高めるのに最適な学習法で、非常に効果があるのでぜひ継続しましょう。まず、英語の音声を流し、それを聞きながら文章を書き取ります。聞き終わったら自分が書き取った英文をスクリプトと照合し、正確性をチェックしてください。何度も続けていると、自分が聞き取りが苦手な箇所や、知らなかった単語などが明確になってきます。何度も聞きながら書き取ることで、自分が勉強すべき部分がわかり、実力を伸ばすための改善方向が明確になるのがメリットです。
スラッシュリーディング
スラッシュリーディングはリスニングではありませんが、リスニング力を伸ばすのに非常に効果的な学習法です。英語の長文を読みながら意味が区切れる部分にスラッシュを入れて読み進めていく学習法で、慣れると英語の語順のまま英文を理解できるようになります。日本語の文章構造は英語の文章構造とまったく異なるため、理解するために頭の中で置き換えをする人もいます。ただし、置き換えをしている限り英会話力は伸び悩みますので、英文は英文の構造のまま意味を理解できるよう練習しましょう。スラッシュリーディングはこの練習にうってつけで、これによりリスニングが容易に行えるようになります。
リピーティング
リピーティングはその名のとおり、リピートすることでリスニング力を磨く方法です。まず、英語の音声を流し、区切りのいい位置でいったん停止します。そこで音声を復唱し、英語の意味と音を確認しながら実際に声に出す練習を行いましょう。これは英語の「音」に慣れることで単語を聞き取れるようにするための方法です。ネイティブの発音が聞き取りにくいと感じているなら、ぜひトライしてみてください。リピーティングに慣れてくると、今度はシャドーイングができるようになります。シャドーイングというのは、音声を止めることなく、流れて来る音声を追いかけて真似するように自分も声に出す学習法です。瞬時に正しくリスニングができていないと真似はできないため、非常に高度なリスニングの訓練になります。
英会話上達の最終ステップは、スピーキングです。日本人は読み書きや聞き取りはできても話すのが苦手という人が多いので、ここでぜひしっかりマスターしましょう。
発音学習
英会話で重要なのは発音です。日本人にとっては同じ響きに聞こえても、海外の人たちにとってはまったく別の単語に聞こえることは多々あります。例えば、「Do you read?(読みますか?)」が「Do you lead?(先導しますか?)」に聞こえたら、コミュニケーションが成り立ちません。発音は、海外旅行などでも挫折した経験のある人も多いのではないでしょうか。日本人がとくに間違いやすいのは「r」と「l」や「th」の発音、「b」と「v」などの違いです。ただし、こればかりはネイティブの発音を何度も聞いて実際に声に出し、練習して習得するしかありません。
英作文
英語を話せるようになるためには、英作文のスキルも必要です。なぜスピーキングに作文力が必要か疑問に感じるかもしれませんが、伝えたいことや説明したいことを正しく英文化することができなければ英語は話せません。つまり、英会話では自分の発言を英語にするスキルが必要とされるわけです。英作文の力をつけるためには、専用の教材やスマートフォンアプリなどを活用するのもおすすめです。ただし、自分が作成した文章を自分でチェックしても意味がありませんので、作成した文章は人に添削してもらう必要があります。ネイティブもしくは英語のスキルを持つ人にお願いするのが一番ですが、無料でチェックするならインターネットの掲示板などを利用するなどの方法もあります。
独り言
どこにいても、いつでもできるスピーキングの練習法が、英語の「独り言」です。英語の文章を作って自分でスピーキングする方法ですが、1 日の行動を振り返ってつぶやき、見たものをその場でレポートする海外レポーターになってみるのも楽しいでしょう。この独り言は、英文をスピーディに作成するスキルを磨くのにも適しています。思ったこと感じたことを即座に英語にすることができるようになるでしょう。
実践
スピーキングの最終目的はネイティブとの会話ですので、ぜひネイティブスピーカーとコミュニケーションを取り、実力を確認する時間を設けてください。英会話では、習得した知識をもとに積極的に発言することが大切です。最適な場としては英会話スクールや英会話カフェ、周りによい環境がない場合はオンライン英会話などを利用するのがおすすめです。
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英会話を短期間で上達させるための3つのステップは、ステップ1:基礎力のアップ、ステップ2:リスニングのアップ、ステップ3:スピーキング力のアップです。これらを毎日継続して勉強し、インプットとアウトプットをバランスよく伸ばすことで英会話力は飛躍的に向上するでしょう。