英語を上達させるために重要な考え方

2019年9月30日(月)

英語を上達させるために重要な考え方

なかなか上達しない語学力

今やビジネスシーンは、日本語だけでは通用しません。しっかりと外国語も身に着けなければ、ビジネスチャンスを逃してしまいかねないのです。日本人だけを相手に商売をするならともかく、海外を視野に入れることで、よりよい利益を生むことができるでしょう。

もちろんこれはビジネスに限った話ではありません。外国人と友達になればより多くの経験を積むことができますし、知見も広がっていくでしょう。

しかし、外国人を相手に会話をする段階でつまずいてしまう日本人は大変多いです。日本人はほとんど学生時代に英語を学んでいますが、何年たっても喋ることができないという人がほとんどです。なぜこれほどまでに、日本人は日本語以外の言語が苦手なのでしょうか?

ひとつには、語学に関しての考え方がそもそも誤っていることが挙げられます。単語を覚えたり、文法を学ぶことも大切ですが、それだけでは他の勉強と変わりありません。日本語以外の言語を身につけるためには、根本的な考え方をまず捉える必要があるのです。今回はその考え方について紹介していきましょう。

英会話はフレーズだけではなんともならない?

最近では語学にまつわる書籍がたくさん出版されています。単語帳や文法書、そしてリスニング力を上げるための本などさまざまなジャンルがあり、皆さんも一冊は買ったことがあるでしょう。

その中のひとつにフレーズ集というものがあります。英米人が日常で良く使うフレーズをたくさん集めた本なのですが、確かにこうした本は旅行の際には便利です。「ここはどこですか」「あそこに行きたいから案内してくれますか」といった基本的なフレーズだけでも覚えておけば、短期間の旅行では役に立つでしょう。とはいえ、こうしたフレーズ集が語学力向上に役立つかというと、なかなかそうとは言い切れません。なぜなら、こうしたフレーズを集めた本は、結局ひとつ一つのフレーズを暗記しているだけにすぎないからです。

仮にこうしたフレーズ集を学んだあとに外国人と会話してみたとしましょう。その結果うまく話せたとしても、それはフレーズの力を借りただけで、自分の力で成し遂げたわけではないのです。

私たち日本人が日本語で話すときは、こうしたフレーズの力に頼っているわけではありません。私たちは自分の意思で言葉を選びながら会話をしています。同じように外国語を喋るときもまた、自分の力で言葉を組み立てなければ、本当にその言語が身についたとは言えないのです。

このように、最低限のフレーズを集めた本で言葉を覚えればそれでいい、という考え方は一旦リセットする必要があります。

暗記ではなく変換能力が大事

では、どのような考え方を取り入れたら語学力は上達するのでしょうか?

まず身に着けていただきたい考え方は、自分の中にある言葉を他の言語に変換する、というものです。単語やフレーズを学ぶことも重要ですが、それらを使いこなす能力がなければ始まりません。実はこの能力こそが日本人にとって欠けている部分なのです。大抵の日本人は英文の読解力や、単語を日本語に直す能力はそれなりに長けています。しかしその一方、簡単な日本語を英語に直す作業が意外にもできないのです。

たとえば日本にやってきた外国人から道案内を頼まれた、というシーンがあるとしましょう。外国人が行きたい場所までの道のりは知っている、でもそれをどう説明したらいいかわからない、という経験がある人は多いのではないでしょうか?そうしたことが起きるのも、ひとえに変換能力に乏しいからなのです。普段から日本語を翻訳する訓練を行っておけばこんなことは起きませんが、日本の教育では、この英語を日本語に訳す部分をおろそかにしがちなのです。

そのため、多くの日本人が、今なお変換能力を鍛えるための考え方を身に着けていません。時折、外国語を学ぶうえでは一旦日本語で考えることをやめて、ひたすら外国語の考え方になじめ、という人がいます。確かにそれで言語を学べる人もいるでしょうが、大半の人にとっては非効率的です。我々日本人は日本語という言語が身に付いているのですから、そこからスタートして、どこが日本語と違うのか、この日本語はどう言い換えられるのか、という道のりをたどったほうが効率的なのです。

変換能力を身に着けるにはどうしたらいいか?

では、どうしたら日本語をスムーズに変換できるでしょうか。

最初におすすめする練習法は、日記をつけてみることです。まず簡単な文章でもいいので、その日あった出来事を日記帳に書き記していきしょう。続いて日本語で書いたことを英語に直していきます。もちろんすべての文章をこなれたものにする必要はありません。今の自分が使える範囲の単語や文法を総動員して、間違ってもいいから日記を完成させてみましょう。わからない単語があったらスマホを活用して調べるのがおすすめです。最近では簡単に検索できるようになっていますから、文章を書くうえで分からなくなったら、遠慮なく調べるようにしましょう。こうした過程を経ることで、単語力は向上していきます。文章を書き終えたら見直し、ここの文法は間違えているかもしれない、という箇所を重点的に勉強すればよいのです。

こうした練習法はこれまでの教育法とは逆の道のりをたどっています。従来の学校教育では、まず単語や文法を学ばせたうえで文章を書くように指導していました。しかし、中にはめったに使わない単語や文法も存在するので、実はこうした勉強法は効率が悪いのです。一方で、まず文章から初めて、その後で文法や単語を学ぶという道のりをたどれば、自分にとって必要な勉強だけを行うことができます。

このように自分の中にある言葉を翻訳するという過程こそが、語学力向上に役立っていくのです。

日頃から英文を使う訓練を取り入れよう!

日記に慣れたら、次は目に留まった言葉の翻訳をおすすめします。たとえば新聞などを読みながら、この言葉は翻訳できそうだ、と思ったらメモ帳などに記したあとで英文に置き換えてみましょう。

こうした機会は日常生活のあちこちで、何度も遭遇するはずです。同僚がふと発した言葉、SNSで見かけた言葉、書籍の中に合った印象的なフレーズなど、さまざまな言葉を翻訳することが語学力上達のカギになってきます。勉強のときだけ英文を読むだけでは、語学力は身につきません。頻繁に日本語から別の言語に移り変わるためのスイッチを、常に切り替え続けることが大事なのです。

日本人は普段から日本語だけを話していれば生活できる環境にあるため、語学力が身につかない、という意見をしばしば聞きます。常に英語が使われる環境にいなければ、英会話力は身に着かない、というわけです。では外国に留学すればいいか、というとそうではありません。自分の努力次第で常に英語のことを考え続けることは十分可能です。

このような考え方を身に着ければ、これまでのように文法書を買ったり、単語帳を買ったりして、その一冊を最後までやり通すような勉強法をする必要はありません。自分にとって必要なときに、必要な分だけ単語や文法を学ぶ勉強法こそが、上達の近道となるのです。