ビジネス英語でよく使う略語 相手や状況に応じて適切に

2019年3月3日(日) ※追記:2020年5月12日(火)

ビジネス英語でよく使う略語 相手や状況に応じて適切に

ビジネス英語では通常使われる英語とは異なる言い回しも多いため、いざ海外で仕事を始めますと、上級者でもコミュニケーションが取りにくいと感じるケースも少なくありません。

特に理解しにくいのが、ビジネスシーンでよく使われる略語です。ビジネス略語では「ASAP」や「BTW」などが比較的よく知られていますが、ほかにはどのような略語があるのか、その意味はなんなのかを解説します。

ビジネス英語で略語が多用される理由

冒頭で触れた通り、ビジネス英語を攻略するカギは略語にあります。
元となる文を構成する単語の頭文字を取ったものが基本ですが、中には英単語ではなくフランス語やラテン語が元になっているものもあります。最近ではSNSなどでもたくさんの略語が登場していますが、友達同士で会話を楽しむのが目的ではなく、ビジネス英語にはれっきとした意義があるのが特徴です。

特にビジネス英語で略語が多用される場面は、ビジネスメールです。
英語にはかなり長いスペルの単語が多くあり、多忙な仕事の場においては少しでも簡略化することが業務の効率化につながるためです。極端に長い単語は造語であることも少なくありませんが、ビジネスメールでのやり取りを長文化させないためには略語はもはや必須といえるでしょう。

ご参考までに非常に長い単語をご紹介しますと、「偽性偽性上皮小体機能低下症」という病気は「Pseudopseudohypoparathyroidism」という単語になります。また肺疾患の一種には「Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」などという病気もあり、こうした正式名称をいかに万人に通じる略語とするかは、重要なポイントだと理解できるでしょう。

また、ビジネスではスピード感が要求されますので、ビジネスメールに長々としたスペルを打ち込むより、少しでも短縮できたほうが便利であることは、いうまでもありません。ビジネスメール以上にレスポンススピードを求められるチャットの場面では、略語を使うか使わないかで要する時間は大きく異なります。パソコンやスマートフォンでのやり取りスピードを高めるために、もはや略語は欠かせない存在です。
ちなみに発音する際には、アルファベット表記をそのまま読み上げます。

ビジネス英語で略語を使用するメリット

ビジネス英語は使う機会がないと思っている日本の人々でも、実は日常的にたくさんのビジネス英語を使いこなしています。
たとえば近年、日本でも多用されるようになってきた「アジェンダ(目次・議題)」や「コミット(約束・責任)」、「ブラッシュアップ(精査)」や「アポ(約束・予約)」などは、頻繁に会社で使われている言葉でしょう。

ただしこうしたカタカナ言葉が通用するのは、あくまで日本だけです。外国人のミーティングに参加する、現地に赴任して働くとなれば、このような和製英語が通じることはほぼありません。

海外赴任でビジネス略語を使うメリットは、ほとんどが定型文となるビジネスのやり取りにおいて、本筋ではなく前置きなどに非常に便利に使えるからです。たとえ短いメッセージでも前置きがあるほうがスムーズにやり取りできますし、そこで長々と英単語を打ち込むほど手間をかけるのも非合理的です。

ビジネス略語を効果的に使える日本人は、海外赴任先でも周囲や取引先から受け入れられやすく、評価が上がるでしょう。略語はいわばビジネス界のスラングですから、「日本人なのに話しやすい」「英語を学ぶ意欲・スキルが高い」とネイティブから受け止められやすいからです。それがたとえ文末の「またね」「じゃあね」といった程度の表現でも、効果的な使い方をすれば距離をぐっと近づけてくれますし、カジュアルになりすぎず一目置かれる存在となることでしょう。
特に中長期の海外赴任を予定しているのであれば、こうした日常的なコミュニケーションはとても重要です。

また伝えるべき文章を効率化できるテクニックは、仕事の速さにも直結します。
業務効率を高める意味でも有益ですし、スタッフ同士のコミュニケーションはチャットツールが用いられることが少なくありません。取引先へEメールを送るのとは異なり、業務を連携しながら進めていくとなるとスピーディーなやり取りは必須です。
ここでビジネス略語が駆使できれば、コミュニケーション面でも成績面でも高い評価を狙えるでしょう。

ビジネス英語で使用頻度の高い略語

実際にビジネスの現場で使われているビジネス略語一覧をご紹介します。
ただ非常に多く存在しますので、ここでは代表的なものをピックアップして解説します。

ASAP:as soon as possible

「なるべく早く」「できるだけ早めに」という要望を表し、前後の文章に緊張感を与えられます。相手を急き立てる言葉であり、緊迫感を与え威圧的に捉えることもできるため、ある程度気心の知れた間柄で使うのが無難でしょう。

BTW:by the way

「ところで」という言葉の略語で、話の切替時に用います。
連絡事項や検討事項がいくつか並列しているときに重宝する言葉で、主題を変える際の前置きとして使えば、脈絡の異なる文章を続ける際にも気づかう手間が省けます。
また追伸としてメモを添えることもできます。

IMO:in my opinion

「私の意見は」「私見ですが」といった意味で、これから自己主張をするという文頭に使います。
会議や商談の場においては、どの立場に立った意見なのかは明確にする必要があります。たとえば相手の意見や一般的な意見を述べた後、それと切り分けて自分個人の見解を述べるのに役立つ略語です。

RSVP:repondez s’il vous plait

「出欠のお返事をください」という意味です。
略す前の文章を見ればおわかりの通り、元はフランス語ですので略語として覚えてしまいましょう。英語では「please respond」となり、会議やレセプションなどへの出欠確認をしたい場合、返信を求める際によく使われる略語です。

TBD:to be determined

「未定」という意味を表す略語で、単体でも使えますし文章の前後につけることもできます。
たとえば商談などで、取引先に今すぐ返答はできない内容があった場合、一旦答えを持ち帰ったり、先延ばしにしたりするときに活用できます。

EOB:end of business day

「終業時間までに」という意味になりますので、その日のうちにスケジュールを切りたいときに使います。今日チェックしてほしい事項がある、今日仕上げてほしい作業を任せたい、明日ではダメだというときに役立つでしょう。

IAC:in any case

「とにかく」「いずれにしても」という日本語と同じような意味になる略語です。
文末で結論を述べる前置きとして使えますので、長々とした英文ややり取りの要点や内容をまとめたいときによく登場する便利な略語です。

FYI:for your information

「ご参考までに」という意味になり、本文に関連する参考情報を相手に伝える際に、前置きとして使います。
たとえば「FYI, I’m attaching reference materials」などと書いて、データや参考書類をEメールに添付するいった使い方ができます。

TBA:to be announced

「後日報告」「後日発表」という意味です。
前述したTBDはまだ決まっていない状態ですが、TBAはすでに決定はしていますものの、お知らせはまだできない状態を指します。またTBCという略語もありますが、こちらはto be confirmedの略で、基本的に決まっているが最終確認中という意味になります。

ETA:estimated time of arrival

「到着予定日」「到着予定時刻」を意味する略語です。
製品などの流通スケジュール管理が基本となるビジネスシーンでもよく使われますし、人の移動時に飛行機や車の到着予定が知りたい場合などに使えます。

FAQ:frequently asked questions

「よくある質問とその回答」という意味で、これは日本でもかなり浸透している略語でしょう。
WEBサイトやパンフレットなど各種資料でも使われる言葉で、この略語に続いて質問事項の例文とそれに対する答えが掲載されるのが一般的です。

COB:close of business

「終業時までに」という意味になり、先に挙げたEOBとまったく同じ意味になります。
こうしたその日のうちに期限を切る言葉は多く、ほかにもEOD(end of day)やCOP(close of play)、EOP(end of play)などといった略語があります。

TGIF:thank god it's Friday

こちらはビジネス用語というよりは、SNSでも盛んに使われるスラングに近い言葉ですが、強いていえば日本語の「花金(花の金曜日)」となります。
一週間の仕事が終わりこれから週末だといううれしい気持ちを表す言葉で、冗談を言い合うような仲間とのやり取りに使えます。性別に関係なく使われます。

ビジネス英語のメール・チャットで多用される略語

ビジネス略語は、メールやチャットなどスピード感を求めるサービスツールごとに傾向も違ってきます。特に近年では文法面も変わり、最初の文字も小文字、アポストロフィーも省略、明確な主語は省略するというルールが主流です。

対比的なのは取引先やプロジェクトに関するビジネスメールで、こちらは宛先やCC(カーボンコピー:複写)、BCC(ブラインドカーボンコピー)など注意すべきビジネスマナーなども健在です。

ただ日常的なやり取りでは、もっと効率的に軽快なコミュニケーションが求められる時代ですので、ぜひマスターしておきましょう。

PLS:please

「お願い」という意味で使われるpleaseに該当する表記です。
意味はそのままで使用頻度もかなり高いので覚えておいたほうが便利ですが、丁寧な表記ではありませんのでくだけた表現でも大丈夫な相手に限りましょう。

NP:no problem

「問題ありません」といいたいときはnpを使います。
そこまで長い単語ではないものの、あまりに使われる頻度が高いため省略されています。ただしビジネスで使うのは親しい間でのメールやチャットにしておきましょう。

TTYL:talk to you later

「また後で」「後で詳しく話す」という意味になります。
メールやチャットでは伝え切れない細かい指標や数値などを説明したい場合や、文字として残したくない内容などはこの略語が役立ち、また時間がなくてやり取りを切りたい場合にも、マイナスの印象を和らげる効果が期待できるでしょう。

ビジネス英語の略語を使用するときの注意点

ビジネス英語で略語と使用する際、気をつけたい注意点が2点ほどあります。
便利なので慣れてくるとついつい使ってしまいますが、相手に失礼のないように使ってこそ生かせることを忘れてはいけません。

ビジネスとプライベートで略語を使い分ける

ビジネスで必要なのは、状況にふさわしい略語を使うことです。
たとえば先ほど挙げた「TGIF」などはごく親密なスタッフ間であれば問題ないでしょうが、使用するシーンは限られます。あくまで場はビジネスですから、プライベートを盛り込むバランスには注意が必要です。

略語を含めすぎない

あまりに使い勝手が良いからといって、略語が多すぎると相手が読みにくく、かえって非効率になります。
必要以上に略語を連発すると失礼に感じる人もいますし、クライアントや取引先など社外の人に使用する際には、適切かどうかを慎重に考える必要があります。

 

ビジネス英語の略語を覚えて、コミュニケーションをスムーズに

ビジネス英語の略語は、英文メールやチャットなどでのコミュニケーションをスムーズにする効果があるのです。
現在非常にたくさんのビジネス略語が登場していますし、使われるものにもはやり廃りがあります。最初からすべてを覚えるのは難しいものですが、とても便利なものですので実際に使っているとすぐに使いこなせるようになります。
この記事で挙げた代表的なものだけでも一通り理解しておきますと、コミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。