2019年2月2日(土)
グローバル化の進む昨今、英語習得の必要性が急激に高まってきています。外資系に勤める場合はもちろん、国内の日本企業で働いていたとしても、取引先が外国人であるケースも大いに考えられるでしょう。そんなとき、英語が話せるととても有利です。しかし、だからといって語学留学がメリットだけかといえば、そうではありません。キャリアとなる反面、少なからずデメリットも伴います。留学のメリットデメリットについて、掘り下げていきましょう。
留学と聞くと、みなさんはどのようなイメージを浮かべるでしょうか。学年で1~2人ぐらいが特別に行くような、特別なことと思っている人もいるかもしれません。しかし、それは一昔前までの考えであり、現在では人気の学習形態ともなっています。
その傾向は、インターネットで調べるだけでも簡単に察することができるでしょう。留学のための専門サイトや、留学プランに特化したツアー会社、また人気留学先ランキングなど、さまざまな情報が飛び交っています。これも、留学を検討する人が多い証拠ではないでしょうか。
また、社会全体がグローバル傾向にあるというのも大きいでしょう。インターネットの普及に伴い、昔と比べて海外をより身近に感じている人も多いはずです。そうすることで、あの国に行ってみたい、あの国で外国語を学びたい、将来的に外国で働きたいといった意欲も湧きやすくなります。昔と比べ、留学は身近で大いに人気が高まる傾向にあるといえるでしょう。
留学の人気が高いということは、もちろんそこに大きなメリットがあるからです。そうでなければ利用する人は自ずといなくなってしまいます。では一体どのようなメリットが感じられるのでしょうか。
まずは純粋に、英語をはじめとした外国語の上達が挙げられるでしょう。外国語レッスン自体は日本にいても行うことができますが、日本で学ぶものと現地で実生活を通して吸収するものとではレベルが違います。それこそ、ネイティブにも近いナチュラルな会話力が身につくでしょう。
次に、外国の人との出会いが豊富である点です。それは、異性に限ったことでもありません。友達や師、親友といった形で、かけがえのない出会いが手に入るかもしれません。同じ人間とはいえ、日本人と外国人では、考え方がぜんぜん違います。もちろん、どちらが正しいとは一概にいえませんが、自分の中にない価値観や異なる考えを吸収することには、大きな意味があります。
人間としてひとまわり成長できるというのも、大きいでしょう。留学は単身で臨むのが一般的です。一人でまったく異なる環境に飛び出して、一人で生活スタイルを築き、勉強やコミュニケーションの経験を積むことは大変なことです。誰も助けてくれない世界でもがきながら生き抜くことは、きっと人間としてのレベルを底上げしてくれるはずです。またそれは、大きな自信にも繋がってくるでしょう。
そして、将来に向けた武器になるということも忘れてはなりません。それこそ、近年はグローバル社会の真っ只中です。そのため、留学経験やナチュラルな英語スキルというのは、あらゆる職場で重宝されます。キャリアを築くための武器となり、将来の進路を明確にするための道しるべになるでしょう。将来の可能性に幅を持たせるという意味でも、きっとメリットとなるはずです。
メリットをみると、留学はなんと魅力に満ち溢れているのだろう、そんな風に期待感が高まってくるかもしれません。事実、留学のメリットは手に入れておいて損のないものばかりです。しかし、メリット面ばかりでもないのが現実です。デメリットも頭に入れておくことが重要となってきます。
まずひとつに、費用面の問題は目を逸らせません。渡航費用だけである程度の額を要するにもかかわらず、さらに生活や学習も伴うとなれば大きな金額が必要となってきます。短期ならまだしも、中長期ともなればさらにお金が必要になります。つまり、そもそも留学はある程度経済的に余裕がなければ利用できない学習スタイルなのです。
とはいえ、そうした負担を軽減する方法もあります。近年の留学人気に伴い、低価格を売りにしたパッケージプランも少なくありません。中には、エージェント手数料が無料である、現地で簡単なアルバイトをすることで滞在費不要になるなど、良心的な内容のものも存在しています。費用感はデメリットであるものの、工夫次第である程度負担を軽減できるかもしれません。
避けられないデメリットとしては、卒業の難しさが挙げられます。海外の大学は、日本以上に卒業に至るための難易度が高いといわれています。留学経験を得られたとはいえ、やはり将来の就職やキャリアに活かすのであれば、卒業資格は重要となってきます。この点に関しても、注意しておかなくてはなりません。
またそもそも、授業内容自体が日本人向けでありません。現地語や現地の文化を軸とした試験などが基本となり、会話レベルが低い状態のままでは難易度がさらに高くなるでしょう。大学や大学院に通っている留学生は、朝早くに登校したのち、夜遅くまでずっと勉強しているといった人も少なくないようです。日本で学生生活を送る以上に大変であることを覚えておきましょう。
生活面においても、少し不自由さを感じてしまうかもしれません。日本と海外では、基本的に食事量が異なります。日本人は小柄であるため、現地の普通量であってもかなり多く感じられるのです。そのため、食生活には十分な注意が必要であり、太りやすくなる、不健康になるかもしれないという点にも気をつけておきましょう。
そしてやはり忘れてはいけないのが、ホームシックです。一人で海外に飛び出し適応できるタイプであれば、成長に繋がる最適な経験となることでしょう。しかし、異なる環境で打ち解けるのが苦手となれば、孤独さを覚え、故郷や家族が恋しくなってくるでしょう。
理想の留学を考えるなら、やはりデメリット面の極力抑えられたやり方がベターでしょう。ではいったい、どういった点を意識すると良いのでしょう。
まず費用面についてですが、助成金や奨学金の活用が便利に感じられます。グローバル化が進む昨今においては、援助体制もさまざまに整っています。国内の高校や大学生に向けた制度が、留学にも出てきています。中には返還義務の伴わない、給付型奨学金なるものもあるようです。負担の少ない方法となるのでおすすめです。
生活面については、自炊の習慣が有効です。つい外食などに頼りがちかもしれませんが、自炊をおこない、なおかつ日本食を作れると理想的です。日本人に合った、栄養バランスも整ったレシピが多いためです。また日本食なら、ホームシックの解消にもつながるかもしれません。故郷を思い出しながら、初志貫徹の気持ちを忘れず、積極的に勉学やコミュニケーションに臨んでみましょう。
留学と聞くと、グローバル化が進む昨今に適した魅力的な経験になると感じることでしょう。事実、上記の通り多くのメリットが期待できますが、反面デメリットも伴うのが実際のところです。メリットとデメリット、両面を理解した上で検討することをおすすめします。また条件面を考慮して、留学にも近い効果が得られるような英会話スクールや英会話合宿などを選択肢に入れても良いかもしれません。