2017年11月24日(金)
今やほとんどのビジネスパーソンが日常的に仕事でメールを使っています。しかし、英語でメールを書かなければならないとき、慣れていないと何かと不安になることがあります。英語のビジネスメールはルールを知らないと相手にうまく伝わらないことがあり、仕事が進まない原因になることがあるので注意が必要です。さらに、マナーを知らず恥をかいてしまう可能性もあります。
そこで、英語のビジネスメールで、おさえておきたい基本的なポイントやマナーについてみていきましょう。
英語でメールを送付するとき、英語ならではのルールに注意することが大切です。ここでは、間違いやすいポイントを紹介しましょう。
これは日本のメールでも同様のことが言えますが、メールの宛先は注意が必要です。宛先には3種類あり、TO、CC、BCCです。
TOは送信したい相手のメールアドレスを入力します。
CCは、メールの情報を共有したい、その他の相手のメールアドレスを入力します。CCは送信したい相手からも、誰に同じメール内容を送信したのかが見える宛先欄です。
BCCは、TOとCCに入れた相手の誰からも見られないように設けられた送信欄で、TOとCCと同じ内容のメールを共有することができます。BCCを利用するのはさまざまな理由がありますが、プライバシーに配慮するときに使われることが多いです。
本文に入る前に、まずは宛先を入れます。宛先の記載方法については、基本的にはDear Mr.またはMs.のあとに苗字を書きます。名前ではないので注意しましょう。また、相手が女性の場合には未婚か既婚かがわからないことがありますよね。そのため、MissやMrsは使わず、Ms.で統一することをお勧めします。
本文の書き方で気をつけたいことは、最初の数行で何を発信したいのか簡潔にまとめた文章を記載することです。結論を先にもってくることで、相手が冒頭の文章を読んだ時点で内容が理解しやすくなるからです。
さらに、良い印象を与える英語のビジネスメールのポイントとしては、ネガティブな言い回しや単語をできるだけ使わないことです。まわりくどい書き方を避け、読み直してなるべく短く日常的に使われる単語を使うと良いでしょう。
結びの表現にもポイントがあります。日本語では「よろしくお願い致します」がよく使われますが、英語の場合にはそこに感謝やお礼の気持ちを入れることが多いです。親しい相手には「Thank you」、ややかしこまった時は「I look forward to earing from you」などを使い、「お返事を楽しみにお待ちしています」という気持ちを表します。そして、結びの言葉の後に自分の名前を入力して完成です。
英語のビジネスメールで悩みがちなのは、メールのタイトルである件名です。そこで、正解と間違いの例を紹介しましょう。
件名の単語の冒頭文字は全て大文字、“on“ “or“ “the“などは例外的に小文字を使いましょう。
正解:Operation Meeting on Aug 29
間違い:Operation Meeting On Aug 29
件名は受け取った相手がまず最初に見るところです。相手の目を引き、かつ内容が想像できるように件名を工夫する必要があります。また、長い件名や複数の問い合わせをひとつにまとめるのはNGです。
間違い:Reservation Confirmation, Meeting Request
「予約の確認」と「会議の依頼」
間違い:Please reply and inform how you think about reservation confirmation and meeting Request
「予約の確認と会議の依頼についてどのように思うか返事をください」
2つ目は丁寧を心がけたつもりが、焦点がぼやけた件名になってしまいます。また、2つの関連性のない件は別メールに分けて送信します。
また、一度メールを送ると同じ件について何度かやりとりが発生することがあります。相手が混乱しないよう、件名はそのやりとりが完了するまでは変えないように気をつけることも大切です。
ビジネスメールに使える便利な英語フレーズをいくつか紹介します。
・Thank you very much for ~(~をありがとうございました。)
相手が対応してくれたことに対し、お礼の気持ちを伝えるときに便利です。
・We are happy to inform you that we received your payment.(お支払いを確認しました。ありがとうございます。)
具体的に相手が「何を」したか、その結果についてお礼を伝えたいときに便利な表現です。
・Unfortunately, there has been a change of plans.(残念ですが予定に変更がありました。)
ネガティブな内容を伝えるときも、「Unfortunately」と残念な気持ちを冒頭にもってくるとソフトな印象になります。
・I regret to inform you that I would like to cancel the following order.(大変申し訳ございませんが以下のオーダーをキャンセルします。)
こちらもネガティブですが、「regret」は残念という意味で、残念なお知らせで申し訳ないというビジネス上の表現によく使われます。
・Sorry for my late reply as I have been away on business.(出張していたために返事が遅くなりました。申し訳ございません。)
「Sorry」は口語でもよく使われます。ややカジュアルなやりとりに適しています。
・I still haven’t received ~(~をまだ受け取っていません。)
依頼したものが届いていない、目的が達成されていないときの問い合わせに使えます。
・I received the invoice yesterday.(昨日請求書を受け取りました。)
目的のものが無事届いたら、相手にしっかり伝えることができます。
英語のビジネスメールは、日本語でのビジネスメールと同じように、お礼やお詫びの気持ちをしっかり伝えることが大切です。一方で、気にしておきたいマナーやルールは、相手ができるだけ短時間でメールの内容が理解できるよう、簡潔かつ的確に要件を伝えることです。
メールの文章が短いと失礼にあたるのではないかという考えは、英語のビジネスメールにおいては心配する必要はないといえます。「短く」「わかりやすく」を心がけてみてはいかがでしょうか。