2017年10月7日(土)
「How are you?」は、英会話を習い始めてすぐに学習する「元気ですか?」という意味のあいさつ表現です。英語で挨拶する時はこれさえ覚えておけばOKという認識の人も少なくありませんが、実は「How are you?」以外にもあいさつで使えるフレーズはたくさんあります。そして、さらにそれに対する返事のフレーズも豊富です。
今回はいろいろなパターンを紹介します。場面に合わせてどのような表現が使えるかを考えながら学習してみましょう。
英語のあいさつの定番は「How are you?」ですが、このほかにどのような表現があるのでしょうか。
まず、「How have you been?」。これは「How are you?」の現在完了形のフレーズです。「How have you been?」は前回相手に会ってから今までの間にいくらか期間が空いた場合に使います。
友達など親しい間柄に使えるフレーズには、「What are you up to?」「What's up?」があります。どちらもカジュアルな表現で、「What are you up to?」は「最近どう?」といったようなくだけた印象です。
これをもとにしたのが「What's up?」。「やあ!」と声をかけるだけの目的でも使える最もカジュアルなフレーズです。また、同じくくだけた表現には「How's it going?」「How’s things?」「How's life?」もよく使われます。これらは「最近の生活はどう?」という意味のあいさつです。「How’s things?」と「How's life?」のthingsとlifeは同じ意味と考えてよいでしょう。
一方、かしこまった表現をしたほうがよい場合もあります。体調を崩していたり気分が落ち込んだりしていた人に会った時におすすめのあいさつは、「How are you holding up?」です。本来、hold upという言葉には「持続する」という意味があります。「その後どんな感じ?」と控えめに声をかけたい時に使うと、気遣いのできる人という印象を相手に与えることができます。
上司などの目上の人には「May I inquire as to how you are doing?」を使います。「いかがお過ごしですか?」という丁寧な言い方です。
相手から先に「How are you?」とあいさつされた時、言うまでもなく返答が必要です。そんな時に「How are you?」に対する返事にはどのようなものがあるか覚えておくとスムーズに受け答えできます。
調子が良いと答える時は「I'm all right.(まあまあだよ。)」「Not bad.(悪くないね。)」「I'm okay.(まあ、大丈夫。)」がよく使われます。しかしこれらの返事は、どちらかというとあいまいなニュアンスなので、元気であることをしっかりと伝えたいなら「I'm excellent.(最高だよ。)」「I'm good.(調子良いよ。)」というような分かりやすいフレーズで答えると良いでしょう。
あまり元気ではないと伝えるフレーズには「I don't feel well.(あまり良い気分じゃないね。)」があります。また、答えを返すだけでは会話が一方通行で終わってしまいますので、「How are you?」というあいさつに続けて「And you?(あなたは?)」という言葉を添えると自然な会話のキャッチボールが成立します。同様に、「How about you?」にも「And you?(あなたは?)」を添えてみましょう。
日常生活の中で、「元気」に関する言葉を相手にかける場面がたくさんあります。これまでに解説してきた「元気ですか?」という質問のほか、「元気でね!」「元気出して!」などは日本語でも普段からよく使うのではないでしょうか。
英語にも「元気」に関する表現が3パターンあります。まず1つ目は、「元気ですか?」の質問パターン。出会い頭のあいさつにいつでも気軽に使えて便利です。
2つ目は、「元気でね!」という別れ際のあいさつに使うパターンです。「またね!」という意味の「See you!」だけではなく、この言葉を添えるとより親しみを込めることができます。「Take care .(気を付けてね。)」「Good luck!(幸運を!)」などがあり、これらは「元気でね!」という意味で使われます。対して返答ですが、「ありがとう。」と返すのが一般的です。「Thanks.」でよいので簡単ですが、さらに「You,too.(あなたもね。)」を添えて返すと会話としてスムーズです。
3つ目は、「元気出して!」と相手を励ますパターンです。落ち込んでいる人を励ます時によく使われる「Cheer up!」は、元々「頑張れ」という意味のフレーズで、元気づけたい時に適しています。励ます言葉には「Keep it up!」もあります。「持続させる」という意味の言葉なので、「その調子で頑張って!」という気持ちを伝えたい時に役立ちます。まさに今現在何かを頑張っている人に対する言葉は「Hang in there!」がよいでしょう。「持ちこたえて!」と相手を鼓舞するフレーズです。励ましてもらった時には、こちらも「Thank you.」などで感謝の気持ちを伝えますが、気持ちが晴れたというニュアンスで「Brighten up my day.(励まされたよ。)」を添えてもよいですね。
人と人とが出会った時に交わす「元気ですか?」という言葉は、コミュニケーションの基本です。もしもどちらかが一方的に自分のことばかり話したら会話は成り立たず、一方通行になってしまいます。英語であいさつする上で欠かせない「元気ですか?」というフレーズ、また、それに対して会話をスムーズにつなげていける返答は、スムーズなコミュニケーションのために覚えておくべきです。状況に合わせてさまざまなフレーズを使い分けられるよう、今から習得しておきましょう。