2017年9月16日(土)
日本人は語彙力を身につけ英会話をマスターしようと、とにかく数多くの単語を覚える傾向にあります。ところが記憶できる量は限られているため、話せるようになる前にくじけてしまいがちです。
そこで定番の英語フレーズをいくつか覚えて、それを応用できるようになりましょう。記憶力に自信がない方でも、この方法なら安心して会話を楽しめるようになるでしょう。ここでは日本人がつまずきがちなフレーズや、切り返しのような定番表現を紹介します。
直訳すると小難しい英単語になってしまうフレーズでも、言い換え表現を用いることで、驚くほど簡単に表せることは少なくありません。
たとえば「用事」という意味の英語は、affairsやconcernなどです。しかし、「a thing to do(やるべきこと)」で十分その意味が伝わります。「~に所属している」も同様に、直訳するとbe affiliated withですが、「be a member of(~の一員)」で言い換えられます。
また、直訳を避けて言い換え表現を用いることで、スムーズな会話が可能となるほか、より柔らかく意志を伝えられるようになります。たとえば「どうして日本に来たんですか?」という英文について、多くの人が思いつくのは「Why~?」ですが、話の流れによっては「来るべきじゃなかったのにどうして来たの?」という意味に捉えられる可能性もあります。「What's the purpose of your visit?」を使うと、理由を尋ねているのが目的であることが明確になります。
ただし、知っている単語で言い表そうとしたとき、日本語の意味と英語の意味が異なることもあるので注意してください。たとえば「趣味」を英語で言うと、「hobby」だと思いがちです。しかし、アメリカで「hobby」というとある程度の専門知識や技術を要する趣味をイメージさせてしまいます。料理や読書、ジョギングのような特別な技術を要しない軽い趣味を指す場合、「hobby」は避けた方が無難です。「How do you spend your free time?(暇な時は何をしているの?)」のように、より具体的な表現で尋ねてみましょう。
また、言い換えを行うことで、直訳ができないフレーズでも伝えられるようになります。たとえば、日本人は何かあるたびに「よろしくお願いします」と言いますが、実は英語にはそのまま直訳できる表現はありません。この場合も「Nice to meet you.(よろしく)」など、より具体的に伝えたい気持ちを英語で表現してください。
英語に慣れていない方がネイティブの英会話をそのままの速度で聞き取り理解することは容易ではありません。もし相手の発言の意味が理解できなかったなら、素直に「It doesn’t make sense.」「I don’t understand what …」などのフレーズで「わからない」とはっきり伝えましょう。ただし、「It doesn’t make sense.」は「意味がわからない」という批判的なニュアンスを伴うので、丁寧に教えてくれている人に使うべきではありません。もう一度言ってほしいときには「Pardon?」「Sorry?」などのフレーズを使いましょう。
相手の発言の意味は理解できたものの、考える時間が欲しいときには「Let me see.」と言います。さらに質問をしたいときには「Let me ask you a question.」と許可を得て、「Why is that?」「How come?」と質問しましょう。「Why is that?」「How come?」はいずれも理由を尋ねるフレーズですが、「How come?」の方がよりくだけた表現といえます。信じられないときには「Is that so?」と伝え、疑問や驚きを表現しましょう。「Is that so?」は疑問文ではなく単なる相槌表現です。
日常英会話で用いるフレーズをいくつか覚えておくことで、自然な会話が可能になります。相手に何か尋ねたいことがあるときには「Can I ask you something?」「May I ask you something?」と言うと、ワンクッションおいてから質問できます。また、ニュアンス的には許可を得る「May I~?」の方がより丁寧な表現となります。
途中で予定が変わったときには「I was going to.」と伝え、なぜ予定が変わったのかを伝えると良いでしょう。久しぶりに会った友人に対して、「How have you been?」と言うと近況を聞くことができます。
落ち込んでいるように見える人に対しては「What happened to ~?」と尋ね、何があったのかを教えてもらいましょう。励ましたいときには「Everyone has their bad days!」で「駄目なときは誰にでもある」などと伝えましょう。
相手の話の内容に驚いたときには「I had no idea.」と言うと、「知らなかったよ!」という意味になります。「Do you know~?」と尋ねられたときに答える「I have no idea.」と異なり、過去形なので、話している時点では知っていることになります。
定番フレーズを覚えておくと、いざというときの会話でも役立てることができます。ここで紹介したもの以外には、「ちょっと待って!」という意味の「Hold on!」や「あなたはどうですか?」という意味の「How about you?」、「例えば?」という意味の「Like what?」が代表的な定番表現です。
さらに自分が知っている単語でその例文を言い換えると表現の幅が広がりますので、ぜひトライしてみてください。難しく考えすぎずに、会話のキャッチボールを楽しみましょう。