2017年8月5日(土)
英会話をマスターすれば海外旅行先でも困りませんし、仕事でライバルに差をつけることができるかもしれません。スキルアップのためにも、英会話が上手くなりたいと思っている方はたくさんいるでしょう。
しかし、多くの日本人は英語のリスニングが上達せず、苦労しているといわれています。そこで、リスニングが苦手な人の特徴と、勉強するうえで重要なこと、そしてリスニング力アップのための具体的な勉強法について紹介します。
実は、リスニングが苦手な人には特徴があるのです。それは、日本語の回路を使って英語を理解しようとするクセです。
日本語は、文章の最後の部分を聞かないと結論がわからないという特徴があります。YESなのかNOなのかについても、前半がまったく同じ文章でも、文末で「です。」「ではありません。」のように区別されます。そのため、日本語のヒアリングは前半の意味を理解しながら最後の結論を集中して聞くというスタイルになります。
この方法をそのまま英語のヒアリングに適用しているのが、リスニングが苦手な人の特徴だといわれています。知らない単語にひっかかってしまったり和訳しながら聞いたりして、ヒアリングが途絶えてしまうことで内容がわからなくなってしまうのです。英語は「イニシャル言語」と言われ、最初の3語で重要な意味がわかりますが、日本人は最後の結論を集中して聴く癖がついているため、最初の重要な部分を聞き逃してしまいがちなのです。
英語のリスニング力を上げるために重要なことは、意味を理解するように聞くのではなく、音をすべてつかむように聞くことです。極端な言い方をすれば、「意味を無視して最初から最後まで音だけに集中して聞く」のです。
音が聞こえるようになると、自然に意味も理解できるようになりますので、まずは音に集中することが大切です。「音は聞こえているよ」という人がいるかもしれません。しかし、日本語の周波数は約125から1,500ヘルツ、それに対し英語は2,000ヘルツから12,000ヘルツといわれており、まったく重なっていません。そのため、日本人にとって英語の音は「はっきりとは聞こえていない」のです。
リスニング力をアップするためには、まず英語の周波数帯の音をはっきりと聞こえるようにすることが先決です。そのためには、まず意味を度外視して、音を聞くことだけに集中することがポイントとなります。
英語のリスニング力上達のポイントは、前述の通り、まずは意味の理解を無視し、英語独特の周波数帯の音をはっきり聞こえるよう耳を慣らすことです。
そのための具体的な方法としては、英語の文章を聞いて、いくつの単語が含まれているかを当てることを繰り返し行う方法がおすすめです。クイズ形式で行ってみるのも面白いでしょう。単語の数だけ数えればいいため、意味の理解と関係なく、音に集中しやすくなります。
また、全体の単語数を数えることで、最初から最後までしっかり集中して聞くことになり、文章全体を理解するとともに出だしの3つの単語も聞き逃さなくなるという効果が期待できます。この勉強法の注意点は、最初の音から集中することと、単語の意味は考えないで聞くことです。正解率は気にせず、ゲーム感覚でリラックスしながら行ってみることをおすすめします。
多くの日本人が苦手としている英会話のリスニング上達ポイントは、
(1)意味を考えながら聞かないこと
(2)最初の3つの単語に集中すること
そして
(3)周波数帯が違う英語の音に慣れてはっきりと聞こえるようにトレーニングすることの3つです。
そのための方法としては、英語の文章に含まれる単語数をヒアリングして当てる、「単語数当て」がおすすめです。これを行えば英語の音がはっきり聞こえるようになり、ヒアリング力は向上するでしょう。ゲーム感覚で簡単にできる点も魅力です。