日本人の英語なまりと通じない和製英語

2017年7月20日(木)

日本人の英語なまりと通じない和製英語

日本人からすると、英語には聞き取りやすいものと聞き取りにくいものがあります。

英語にも訛りや地域性があります。同様に、ネイティブ側からすると、日本人の英語は訛りが強いといわれています。いくら英語をベラペラと話せたとしても、実際にネイティブと話すと、理解してもらえないこともよくあります。これは、英文法や単語が間違っているのではなく、訛りが強く出ているからなのです。

日本人には意外と知られていないのですが、ワールドワイドで見ると日本人の英語訛りには特徴があるといわれています。

そのままでは海外で絶対に通じない和製英語

日本人が間違いやすい英語表現の多くは、カタカナ表記の単語です。

そのままでは、海外では全く通じない言葉を、カタカナで書いているために英語だと思い違いをして使ったり、日本語でそのまま発音してしまいネイティブに伝わらないことがよくあります。和製英語の多くは日本語であり、かつ訛りも強いために英語として理解されないことが多いのです。

たとえば、海外から進出してきた企業名がよい例です。ハンバーガーショップのマクドナルドは、そのまま「マクドナルト」と発音しても海外では理解されません。日本語は、言葉を一つひとつ子音と母音で区切って話すので、6つに分かれた言葉になってしまうのです。また、スポーツ用品メーカーの「アシックス」も理解されない名前のひとつです。アシックスは日本企業のため、「アシックス」と言うのが正しいのですが、アメリカでは、「エイシックス」というような発音に聞こえます。

ネイティブスピーカーから見た日本人の英語訛りの特徴

和製英語でもわかるように、日本人の英語訛りは日本語の特徴に影響されています。もともとも英語は、子音が中心の言葉です。それに対して日本語は母音が中心の言葉になります。

日本語には「あいうえお」の母音がすべての文字についています。そのため、英語の場合も同じように発音しようとしてしまい、英語訛りと判断されてしまうのです。

日本語の発音は、だいたい100ほどの種類があるといわれています。それに対して、英語は、その3倍の音があります。私たちが英語の発音をカタカナで表記できないのは、この残りの200ほどの音を表す方法がないからです。

ネイティブから見ると、日本人が「ツ」と発音している言葉は、いくつものパターンがあり、どれも同じものではありません。ですが、普段からカタカナで和製英語を表記しているため「ツ」というひとつの発音に集約してしまっているのです。

英語が通じない理由を知っておこう

日本人が英語の聞き取りをするときに、単語を区切って発音すると大丈夫なのに、フレーズになると聞き取れないということを良く聞きます。これは、子音の後にさらに子音がきて母音がない場合や、あったとしても母音をほとんど発音しない場合に起こります。

母音を常に1対1の関係で発音している日本語では、このような発音はないからです。

子音だけの音として、英語には日本語にないものがあります。英語を学び始めた初期の段階でよくいわれる、RとLの音の違いやTHの発音は、まさに英語ならではの音になります。

マザーグースの歌に、「She Sells Sea shells」という歌があります。これは、日本人が区別しにくいshとseaの発音が入っている早口言葉で、英語の発音の勉強にもってこいです。楽しく英語発音の練習ができますので一度試してみてください。

カタカナ発音から耳を脱却させよう

和製英語の訛りは、まさにカタカナ発音からくるものです。単語をできるだけ多く覚えようとカタカナで記憶してしまった結果、単語の意味は分かっても、その単語でコミュニケーションが取れないことがあります。

小学生も英語を学ぶようになりましたが、そのなかでも英語のつづりとローマ字つづりで頭の中が混乱してしまうという話を聞くことがあります。ローマ字は日本語を子音+母音の組み合わせで表しているので、和製英語の構造のままになっています。そのため、英語とのギャップが出てしまうのです。

日本人の訛りの特長を理解した上で英語を聞くと、カタカナではない本当の英語の音が聞こえてくるはずです。